U2のワールドツアー「U2 360° Tour」@ワシントンDCに行ってきた!
会場はFedex Fieldというアメフトのスタジアムで、フェス以外では今まで行ったライブの中で一番でかかった。
でかいスタジアムの一番後ろの30ドルの席だったけど、十分体感できた。30ドル以上の価値ありすぎ。
アメリカの首都での開催ということで、アメリカという思想、民主主義という思想が全体を貫くテーマになっていたように思う。
音楽とテクノロジーと平和と民主主義の素晴らしい融合だった。


前座はあのMuse、Museを見たのは大学2年?の時のZepp Tokyo以来。こんな形で再会するとは。最近のアルバムはノーチェックだったけど、Time is Running Out、Plug in Baby ではあのミューズ特有の意味不明にテンション上がる感じを楽しみました。U2のファンも楽しんでた。特に大学の学祭で歌ったのが今となっては恥ずかしいPlug in Babyのバカっぽいリフは激懐かしでした。Plug in Babyやんないかなーと思ってたら2曲目くらいで後ろの人も「Plug in Baby!」て叫んでてナイス!と思った。結局ラストにやってました。未だに人気なんすね。イギリスではウェンブリーでやるようなモンスターバンドになってるとは知らなかった!



そしてU2、ステージは360°ツアーということで360°どこからでも見える作りで、ライティングとか映像の迫力がすごかった。

そして最初っから最後まで本当に大名曲ばかりで、こんな曲を80年代からずっと作り続けてきて、最新アルバムの曲もかっこいいし、本当にすごいバンドだと思いました。そしてライブで聞くと名曲が何倍も名曲になる。平和とか民主主義とかそういう大きなテーマは関係なく曲がものすごくいい。

アメリカのお客さんの楽しみ方は基本的にシンガロングで、スタジアム最上階の席でもみんな歌いまくってて、踊ってる人もたくさんいた。となりのオッサン(太り気味で野球帽かぶって、絶対SUVとか運転してそうないかにもな白人)声でかい!腹から声だしとるし!でも日本ではライブで歌うと文句言う人もいるけど、こういう楽しみ方も全然ありでしょう!ロックの本場アメリカです。という感じで終わったらおれも声枯れてた。


ボノは曲のイントロやアウトロに合わせていろんな曲の一部分を歌うのが定番で、ロンドン公演では

London Calling(Clash) → Beautiful Day → Blackbird(Beatles)
I Still Haven't Found What I'm Looking For → Movin' On Up(Primal Scream)
Sunday Bloody Sunday → Rock The Casbah(Clash)
Walk On → You'll Never Walk Alone(Liverpool FCの歌)
Mysterious Ways → Norwegian Wood(Beatles)

っていうたまらん選曲だったらしく、特にリバプールファンとしては、「Work on」から「
You'll Never Walk Alone」の流れはすごすぎ!これを楽しみにして行ったのですが、考えてみればClashもPrimalもLiverpoolも全部イギリスのものなので、この日は結局、

Beautiful Day → Blackbird(Beatles)
I Still Haven't Found What I'm Looking For → Stand by Me
Amazing Grace → Where The Streets Have No Name

だけでした。
Stand by Meもみんな熱唱。というか合唱。
会場ではもっとちゃんと演奏聞こえるけど、こんな感じ。



一番感動したのは、イランのストリートのProtesterに捧げた「Sunday Bloody Sunday」と、
アウンサンスーチーさんに捧げた「Walk on」だった。泣きそうになった。



その他、ワシントンDCいうことでオバマ大統領のみならず、ブッシュ政権でエイズ予防キャンペーンに協力してくれた政治家、もちろんアフリカへの言及もあり、「デモクラシーのためには、右も左もないんだ」みたいなことをさかんに言っていた。そしてそのメッセージを聞いて盛り上がっている、アメリカの首都で暮らして働いているであろう数万人の老若男女のU2のファンに囲まれていると、世界はよくなっていくに違いないというようなものすごくポジティブな気持ちになっていく。

こうやってU2のファンが数万人集まって、物理的に目に見える形で平和や民主主義を称えているのを見ると、世界は変わるんじゃないかって本当に思えてくる。たとえば村上春樹の小説が数百万部売れて、読んだ人が何かしらのエネルギーを感じたとしても、そのエネルギーが集結して放出されるのをこの目で見ることはできない。それは電車の中やベッドの上で一人一人におこる。ところがロックのコンサートでは、たくさんの人が音楽をきいて感じた何かしらのエネルギーが一カ所に集まって放出されるのを、この目で耳で体で体感することになる。そういう意味で音楽のライブというものはすごい。ミュージシャンたちがこの音楽のパワーを社会のために使いたくなってしまうのも無理はない。というようなことを、U2をアメリカの首都の巨大な会場で聞いてみて感じました。

しかし数万人でこれなんで、村上春樹の小説が数百万部売れるということ(がもたらず潜在的なパワー)は実は本当にすごいんだろうな、と思った。1Q84、読んでないからどうなのかわからないけど。田中康夫とロックフォトグラファーのクボケンジさんは全否定で、二人ともノルウェイの森の初めの飛行機のシーンをぼろくそに言ってたのが面白かった。さて、おれは読んでみてどう感じるかな。

そしてみんなデジカメとかでビデオ撮ってライブ直後からYoutubeに上げすぎ。でもYoutubeじゃすごさが全然伝わらない。

今日の一曲:


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