大学時代、ロック音楽、ポピュラー音楽と社会変動の関係を研究テーマにしようと思って、本をいろいろ読んでいました。卒論もそんな感じで書いたのですが、時間が足りずとても人様に見せれるような出来にはならんかった・・・。ある人にどんな本を読んだか聞かれたので、ここに参考にした基本的な本を思い出せるだけ載せておこうと思います。









これは結局入手できんかったけど・・・




↑これは卒業後に読んだ本だけど、昔mixiに感想文を書いたので貼っておきます。

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学生時代に出て読んでいれば、もっと頭の中が整理されていろんなヒントになっただろうな、という本だった。

大学の学部生向けに、ポピュラー音楽と資本主義の関係についての歴史の概観がわかりやすく書かれている。(ということだが、ほんとは、毛利さんが 好きなアーティストがどれだけ歴史的に見てもかっこいいかっていうのを、何も知らん最近の若いやつらに教えてやりたかったんだと思う。)

著者の毛利さんは、ポップなだけの軽薄な音楽や、西洋至上主義的な音楽、エリート主義的な音楽、アンダーグラウンドなだけな音楽をすべて批判し、ポップミュージックが「ポップ」であることの意味を最大限活用しつつ、作品のクオリティも高い実験的な音楽を評価する。

そんな意味で、彼が評価するアーティストは、クラフトワーク、ピストルズ、ヴェルヴェッツ、KLF、YMO、ポップ・グループ、サム・クック、くるり、デンジャー・マウスなどです。

最終章では、「福岡は日本のマンチェスターになる可能性があるというのは期待のし過ぎでしょうか」(!!)と、僕が酔っぱらって調子に乗ってる時 にたまに言ってしまってちょっと恥ずかしくなるようなことを書いてしまっていて、少し楽観的すぎるような気がしましたが、それはやはり日本でポップ音楽をリアルに楽しむシーンができることはそれだけ難しいということでもあり、ただ悲観して「日本はダメだ」とか言ってるだけなやつはイカン、ということだと思います。

あとちょっと全体的に優等生的な文章になってしまってますが、それはアカデミズムに流通させるためなので仕方がないのでしょうか。また、「マルクス主義」「イデオロギー」という言葉にはかなり初歩的な説明がしてあるのに、「スペクタクル」にはまったく説明がない、等のばらつきがありますが、それは自分で調べろや、ってことでしょう。

ぜひ福岡は日本のマンチェスターになってほしい。
音楽だけじゃなくてサッカーも強くなってね。

以下は読後メモです。興味ある人は本を読んでみてください。
僕は図書館でかりました。

パリ5月革命のスローガン
「消費すればするだけ生は貧しくなる」
「死んだ時間なしに生きること、制限なしに楽しむこと」
「退屈は反革命だ」「けっして労働するな」

KLFの前身はJAMsというユニット
ビートルズやMC5、サマンサ・フォックスの曲をサンプリングして「オールニードイズラヴ」を海賊版で出した後にアルバム「1987」を発表

「1987」でABBAの曲を無断でサンプリングしていたので著作権保護団体に販売中止を言い渡される→ABBAに交渉しに車でストックホルムの事務所まで行こうとするが道に迷う→しかたなく売春婦たちに「1987」をプレゼントし、ABBAのCDを爆破して、夜中の三時に街中で爆音で自分たちの曲をかけて帰ってくるとうパフォーマンスをした。笑

YMOは「B-2ユニット」
Don Letts「Dread Meets Punk Rockers」

ブラックミュージックの前衛性や反資本主義的な性格を強調しすぎると、そのポピュラー音楽としての最良のエッセンスを失う。
ブラックミュージックの中にある享楽性こそが、ブラックミュージックの政治性を保証している。

DJにおけるスクラッチ・ミックス・ピッチベンド・エフェクトは資本主義の前提である生産と消費の関係へのゆさぶり、変容。消費の瞬間に生産を見る。

「黒人」という存在のメディアの中でのスペクタクル化⇔一方で多くの黒人が声を奪われ、貧困に追いやられているという二極化

くるり 時代のあらゆる実験的な要素が散りばめられているのに、きちんとポップスとして商品化されていて、他のアイドルの曲や英米の曲のどちらに混ざっていても違和感がない くるりが普通に数万枚売れているのは昔からの音楽好きからすれば驚くべきこと

セカンドサマーオブラブ
においてレイヴカルチャーになだれこんだのは、小洒落た、いけすかないクラブ文化になじめなかった若者。ドレスアップする代わりにドレスダウン し、高いチケットでクラブに行く代わりに自分たちの手で安いorタダの会場を探し、自分たちで宣伝をして、自分たちの好きな音楽を好きなだけ一晩中鳴らして楽しんだ。

イギリスではどこへ行ってもターンテーブルが2台ある。大学の歓迎会、ホームパーティ、幼稚園のクリスマス会やこどもの誕生会で、おやじDJやマダムDJが音楽をかけている。「クラブ」はDJカルチャーの一部に過ぎない

デンジャーマウス「グレイ・アルバム」

万引きならぬ「万置き」(byバンクシー)
バーコードはそのままに、パリスヒルトンのCDのジャケットを勝手に作り替えて、パリスヒルトンをおちょくったメッセージと自分が作った海賊版 CDを入れてCD売り場に置いておく。レコード屋の店員は何も気づかず売ってしまう。自分には1円も入らないが。CDのクオリティが高かったので買った人で文句を言ってくる人はいなかった。レコード屋も(お金は入ってきたので?)別に訴えなかった。

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今日の一曲:

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