ヤホー

と、ニュースに映った。笑 さいごの方。
明日もがんばります・・・

たまご

『チェ 28歳の革命』を仕事帰りに新宿バルト9で見た。

村上春樹がエルサレム賞の受賞スピーチで「(わたしが小説を書くとき常に心に留めているのは、高くて固い壁と、それにぶつかって壊れる卵のことであり、)壁がどんなに正しかろうが、わたしは常に卵の側に立つ。」と言っていた。

映画を見ながら、革命の過程でつぶれていった、無名のたくさんの卵のことを考えた。それぞれの卵にそれぞれの人生があり、しかし死ぬのは一瞬で、映画では脇役だ。

でもその卵一つ一つがとても勇敢だった。
そうやって、着実に自分の役割を果たし、人知れずつぶれていった卵の上に、今の社会がなりたっている。

翻って考えるに、自分はそのように着実に自分の役割を果たしているだろうか。
つぶれる覚悟のできた卵になれているだろうか。


そして革命のためにつぶれた卵のことを考え、日本のことを考える。天皇陛下万歳!と言ってつぶれていった卵、「実録・連合赤軍」で見た、同じ革命を目指しながら無意味な粛正でつぶれてしまった卵。みんな真剣に国の将来、家族の幸せを考えていたのだろう。


イスラエルの政策に反対する多くの人が辞退を求める中で、授賞式に出席した理由の一つとして、ムラカミさんは「多くの小説家がそうであるように、私は人に言われたことと全く逆のことを選ぶ傾向がある」と言っていたが、こういうattitudeが、「卵としてつぶれる目的」を確かめるときに大事になってくるんだと思う。ムラカミさんの小説を読んでグッとくることの一つのは、意味がありそうにみえるけど本当は無意味なことを、さらりと、無意味だぜ、って言っているところだ。そして無意味に見えるものに大きな意味があったり。

授賞式へ出席したムラカミさんの選択は、間違っていなかったように思う。コミュニケーションを拒否したらなにも始まらないんじゃないか。映画の中のゲバラは言っていた。「アメリカの政府には異義を唱えるが、アメリカの国民を憎んでいるのではない。」

チェ・ゲバラ映画2部作『チェ 28歳の革命』『39歳別れの手紙』。

「チェ・トートバックつき」(笑)前売り券を買って楽しみにしていたので、日曜の夜、寒い中ちゃりで吉祥寺のバウスシアターを見に行った。


「満席です。」


しかたなく帰ってきて、ETV特集「キューバ革命50年目の真実」を見た。



NHKの存在意義を証明するような、非常にいい番組でした。

そもそもはその前の辺見庸さんの回を友達に教えてもらって、今回のキューバ革命特集も知ったんですけど、その辺見庸さんの回も素晴らしかったです。どっちも再放送してほしい。


どちらも、自分自身が世の中に吸い取られそうになる時に、大事なことを思い出して自分自身を取り戻せるような感じになります。


僕の中でキューバといえば、

・映画「永遠のバハナ」「シッコ」
・マニックスのキューバでのライブDVD

くらいのイメージしかなく、いいところだなあ、という印象があったけども、そんなうまい話ばっかじゃないよなあ、実際どうなんだろう、と思ったいたので楽しみにしていた。「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」なども見て今月は自分の中でキューバ月間にしたい。


番組の感想

・カストロが国連で2時間、途上国の窮状を訴える演説をし、途上国の人だけ拍手喝采してたけど、普段の会話もかっこいい。「私の運命は決まっている。人は死ぬときは死ぬもんだよ」「防弾チョッキはきていない。モラルのチョッキを着ているんだ。とても頑丈なやつをね。それはいつも私を守ってくれた」「自分に反対している人を賞賛する。彼らは熱心に活動しているのだから。私を支持してくれる人には更なる賞賛を送りたい。彼らは勇敢だからね。」

・農業をするために生まれたという、90年以上農業を続けて生きた3兄弟の、革命後の満ち足りた楽しそうな表情。アメリカ人のジャーナリストが「人生の師匠」と呼んでいた。

・やっぱり日本は死ぬほど恵まれている。給料が良くなくても、自由で、おいしいものがなんでも食べれる。戦後の焼け野原からここまできた日本は驚異的だと思う。ありえない。やっぱ上の世代がものすごくがんばったのかな。なんだかんだいって日本の戦後のシステムはすごいと思った。

・偏狭なナショナリズムじゃなくて、利己でなく、ほんとうに国のため、人々のために働くということ

・革命後、労働者用の無償住宅で幸せそうに暮らしていた女性が、今や家族と離れアメリカに渡り懸命に働き仕送りをし、アメリカの市民権を得て家族を呼び寄せようとしている現実。


今んとこ再放送の予定なさそうなんで見たい人はうちにきて!


西側諸国のバンドとして初めてキューバでライヴをしたManic Street Preachers、会場はその名も「カール・マルクス・シアター」!まんま。






前から思ってたんだけど、いろんな映画や本とか旅行とかで感動しても、詳しい内容を忘れてたり(二回目なのに異常に感動したり、無茶苦茶よかったのにどこがいいのか説明できなかったり)、当時書いてたものを読んでみて、は、おれこんなこと考えてたの?と、けっこう忘れていることが多い。

ということで、アメリカにも行くことだし、自分の行動とか思ったことを記録し、みなさんとあれこれコミュニケーションするためにブログを始めることにしましたので、どうかひとつよろしくお願いします。

soheiの記録、ということでsohei recordsです。

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